キムリア点滴静注
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- チサゲンレクルユーセル
- 英名(商品名)
- Kymriah
- 規格
- 1患者当たり
- 薬価
- 32,647,761.00
- メーカー名
- ノバルティス ファーマ
- 規制区分
- -
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- CD19キメラ抗原受容体(CAR)発現生T細胞
- 色
- -
- 識別コード
- -
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2024年3月改訂(第9版)
- 告示日
- 2019年5月21日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2019年6月版
- DIRに反映
- 2019年6月版
- DIR削除予定
- -
- 運転注意
-
禁止情報あり(使用の適否を判断するものではありません)禁止
- ドーピング
-
禁止物質あり(使用の適否を判断するものではありません)
競技会区分:常に禁止(競技会検査及び競技会外検査)
セクション:S5. 利尿剤及び隠蔽剤
競技会区分:常に禁止(競技会検査及び競技会外検査)
セクション:S5. 利尿剤及び隠蔽剤
競技会区分:常に禁止(競技会検査及び競技会外検査)
セクション:M1. 血液及び血液成分の操作
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
効能効果
1.再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病(但し、次のいずれかの場合であって、CD19抗原を標的としたキメラ抗原受容体発現T細胞輸注療法の治療歴がない患者に限る:初発の患者では標準的な化学療法を2回以上施行したが緩解が得られない場合、再発の患者では化学療法を1回以上施行したが緩解が得られない場合、同種造血幹細胞移植の適応とならない又は同種造血幹細胞移植後に再発した場合)。
2.再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(但し、次のいずれかの場合であって、CD19抗原を標的としたキメラ抗原受容体発現T細胞輸注療法の治療歴がない、かつ、自家造血幹細胞移植の適応とならない又は自家造血幹細胞移植後に再発した患者に限る:初発の患者では化学療法を2回以上、再発の患者では再発後に化学療法を1回以上施行し、化学療法により完全奏効が得られなかった又は完全奏効が得られたが再発した場合、濾胞性リンパ腫が形質転換した患者では通算2回以上の化学療法を施行し、形質転換後には化学療法を1回以上施行したが、形質転換後の化学療法により完全奏効が得られなかった又は完全奏効が得られたが再発した場合)。
3.再発又は難治性の濾胞性リンパ腫(但し、次の場合であって、CD19抗原を標的としたキメラ抗原受容体発現T細胞輸注療法の治療歴がない患者に限る:初発の患者では全身療法を2回以上、再発の患者では再発後に全身療法を1回以上施行し、全身療法により奏効が得られなかった又は奏効が得られたが再発した場合)。
<効能、効果又は性能に関連する使用上の注意>
1.再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病:
1).再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病の場合、25歳以下(投与時)の患者に使用する。
2).再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病の場合、フローサイトメトリー法又は免疫組織染色法等により検査を行い、CD19抗原が陽性であることが確認された患者に使用する。
3).再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病の場合、臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、添付文書の【臨床成績】の項の内容を熟知し、本品の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行う。
2.再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫、再発又は難治性の濾胞性リンパ腫:臨床試験に組み入れられた患者の組織型、前治療歴等について、添付文書の【臨床成績】の項の内容を熟知し、本品の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行う。
用法用量
医療機関での白血球アフェレーシス~製造施設への輸送:
1.白血球アフェレーシス:十分量のTリンパ球を含む非動員末梢血単核球を採取する。
2.白血球アフェレーシス産物の凍結保存:採取後速やかに白血球アフェレーシス産物を調製し、液体窒素気相下又は-120℃以下で凍結保存する。
3.白血球アフェレーシス産物の輸送:凍結保存した白血球アフェレーシス産物を、梱包して本品製造施設へ輸送する。
医療機関での受入れ~投与:
4.本品の受領及び保存:凍結した状態で本品を受領し、使用直前まで液体窒素気相下又は-120℃以下で凍結保存する。
5.投与前の前処置:本品投与の2日前までに次のリンパ球除去化学療法を前処置として行う。前処置の化学療法の特性や患者の状態を考慮の上、前処置から本品投与までに必要な間隔を設定する。但し、本品の投与予定日前の1週間以内の末梢血白血球数が1000/μL未満等、患者の状態によりリンパ球除去化学療法を省略することができる。
1).再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病に用いる場合のリンパ球除去化学療法:
(1).シクロホスファミド(無水物として)500mg/㎡を1日1回2日間点滴静注及びフルダラビンリン酸エステル30mg/㎡を1日1回4日間点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。
(2).シクロホスファミドによるGrade4の出血性膀胱炎の既往がある、又はシクロホスファミドに抵抗性を示した患者には、シタラビン500mg/㎡を1日1回2日間点滴静注及びエトポシド150mg/㎡を1日1回3日間点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。
2).再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫、再発又は難治性の濾胞性リンパ腫に用いる場合のリンパ球除去化学療法:
(1).シクロホスファミド(無水物として)250mg/㎡を1日1回3日間点滴静注及びフルダラビンリン酸エステル25mg/㎡を1日1回3日間点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。
(2).シクロホスファミドによるGrade4の出血性膀胱炎の既往がある、又はシクロホスファミドに抵抗性を示した患者には、ベンダムスチン塩酸塩90mg/㎡を1日1回2日間点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。
GradeはCTCAE v.4.03に準じる。
6.本品の投与:投与直前に本品を解凍し、適応症に応じて次記のとおり単回静脈内投与する。なお、本品の再投与はしない。
1).再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病に用いる場合:通常、25歳以下(投与時)の患者には、体重に応じて次の投与量を単回静脈内投与する。
(1).体重50kg以下の場合には、CAR発現生T細胞として0.2×10の6乗~5.0×10の6乗個/kg。
(2).体重50kg超の場合には、CAR発現生T細胞として0.1×10の8乗~2.5×10の8乗個(体重問わず)。
2).再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫、再発又は難治性の濾胞性リンパ腫に用いる場合:通常、成人には、CAR発現生T細胞として0.6×10の8乗~6.0×10の8乗個(体重問わず)を単回静脈内投与する。
<用法及び用量又は使用方法に関連する使用上の注意>
患者の細胞採取から本品の投与に至るまでの一連の手順の詳細は、製造販売業者が提供するマニュアル等を参照する。
前処置:
1.移植細胞の生着促進等の目的で、DNA合成阻害作用等の殺細胞作用、あるいはリンパ球減少に伴う免疫抑制作用を有する化学療法剤を投与し、本品の投与を行う(臨床試験における前処置の実施については、添付文書の【臨床成績】の項を参照する)。
投与:
2.投与前に本品のラベルにより、本品静注用バッグの本人確認を行う。
3.本品投与前に、次のいずれかの状態が患者に認められた場合には、回復するまで本品の投与を延期する:前処置の化学療法による重篤な副作用が認められ回復していない(特に前処置の化学療法による重篤な肺障害が認められ回復していない、前処置の化学療法による重篤な心障害が認められ回復していない、前処置の化学療法による重篤な低血圧が認められ回復していない)場合、活動性感染症が認められた場合、急性移植片対宿主病(急性GVHD)又は広範囲な慢性移植片対宿主病(広範囲な慢性GVHD)が認められた場合、原疾患の臨床的意義のある悪化が認められた場合(前処置の化学療法後の原疾患の悪化を含む)。
4.本品投与時に発現するinfusion reaction(そう痒、発疹、発熱、悪寒、悪心、呼吸困難等)を軽減するため、本品投与の約30~60分前に、抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤の前投与を行う(生命を脅かす緊急事態の場合を除き、副腎皮質ステロイド剤は使用しない)。また、アナフィラキシー等の投与に対する重度の事象が発現した場合に備え、救急措置の準備をしておく。特にサイトカイン放出症候群の緊急時に備えて、トシリズマブ(遺伝子組換え)の在庫を本品投与前に確保する。
5.凍結した本品静注用バッグが完全に融解するまで、37℃の恒温水槽又は乾式解凍機器等で解凍する(解凍後速やかに恒温水槽又は乾式解凍機器等から取り出す)。複数の静注用バッグを用いる場合、1つ目の静注用バッグの投与が完了するまでは、2つ目以降の静注用バッグは解凍しない。
6.本品中の細胞生存率を最大に保つため、解凍してから30分以内に静脈内投与を完了する。
7.本品(静注用バッグ)に損傷や漏れが認められた場合、本品を投与しない(各医療機関の手順に従って内容物を含む静注用バッグごと感染性物質として廃棄する)。
8.本品解凍後に細胞洗浄しない。また、静注用バッグの内容物をすべて投与する。
9.本品は、白血球除去フィルターを使わずラテックスフリーの点滴チューブで投与する。注入速度は約10~20mL/分とし、投与量や体重に応じて調節する。
10.本品の投与前に、生理食塩水にて点滴チューブをプライミングする。本品を全量投与した後、バックプライミングにより本品静注用バッグを生理食塩水10~30mLで洗浄し、できるだけ多くの細胞を投与する。
改訂情報
2024年3月28日 使用上の注意改訂情報 令和6年3月28日指示分
【その他の注意】(新設)
CAR発現T細胞を含有する他の再生医療等製品において、製品投与後にCAR陽性のT細胞を起源とするリンパ系腫瘍の発現が報告されている。
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