カドサイラ点滴静注用100mg
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- トラスツズマブ エムタンシン(遺伝子組換え)注射用
- 英名(商品名)
- Kadcyla
- 規格
- 100mg1瓶
- 薬価
- 235,820.00
- メーカー名
- 中外製薬
- 規制区分
- 劇薬
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- 抗悪性腫瘍薬〔チューブリン重合阻害薬結合抗HER2ヒト化モノクローナル抗体〕
- 色
- -
- 識別コード
- -
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2024年4月改訂(第6版)
- 告示日
- 2014年4月17日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2014年9月版
- DIRに反映
- 2014年9月版
- DIR削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
効能効果
1). HER2陽性の手術不能又は再発乳癌。
2). HER2陽性の乳癌における術後薬物療法。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈効能共通〉HER2陽性の検査は、十分な経験を有する病理医又は検査施設において実施すること。
5.2. 〈効能共通〉本剤は、トラスツズマブ(遺伝子組換え)及びタキサン系抗悪性腫瘍剤による化学療法の治療歴のある患者に投与すること。
5.3. 〈効能共通〉本剤の術前薬物療法における有効性及び安全性は確立していない。
5.4. 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉術前薬物療法により病理学的完全奏効(pCR)が認められなかった患者に投与すること。
5.5. 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉臨床試験に組み入れられた患者のpCRの定義等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
用法用量
通常、成人にはトラスツズマブ エムタンシン(遺伝子組換え)として1回3.6mg/kg(体重)を3週間間隔で点滴静注する。ただし、術後薬物療法の場合には、投与回数は14回までとする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉他の抗悪性腫瘍剤との併用療法について、有効性及び安全性は確立していない。
7.2. 〈効能共通〉初回投与時は90分かけて投与すること(初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる)。
7.3. 〈効能共通〉副作用により、本剤を休薬、減量又は中止する場合には、副作用の症状、重症度等に応じて次の基準を考慮すること。減量後に再度増量はしないこと。
[減量の目安]
1). 〈効能共通〉通常投与量:3.6mg/kg。
2). 〈効能共通〉1段階減量:3.0mg/kg。
3). 〈効能共通〉2段階減量:2.4mg/kg。
4). 〈効能共通〉3段階減量:投与中止。
7.3.1. 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉左室駆出率(LVEF)低下による休薬及び中止基準
1). 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉40%≦LVEF≦45%・ベースラインからの絶対値の変化<10%:継続:3週間以内に再測定を行い、LVEFを確認すること。
2). 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉40%≦LVEF≦45%・ベースラインからの絶対値の変化≧10%:休薬:3週間以内に再測定を行い、LVEFのベースラインからの絶対値の変化<10%に回復しない場合は中止すること。
3). 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉LVEF<40%:休薬:3週間以内に再測定を行い、再度LVEF<40%が認められた場合は中止すること。
4). 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉症候性うっ血性心不全:中止。
7.3.2. 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉AST、ALT増加による休薬、減量及び中止基準
1). 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉AST Grade2(>3~5×ULN)、ALT Grade2(>3~5×ULN):減量せず継続。HER2陽性の手術不能又は再発乳癌でAST>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN又はALT>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULNの場合は中止すること。
2). 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉AST Grade3(>5~20×ULN)、ALT Grade3(>5~20×ULN):休薬:Grade2以下に回復後、1段階減量して再開可能。HER2陽性の手術不能又は再発乳癌でAST>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN又はALT>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULNの場合は中止すること。
3). 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉AST Grade4(>20×ULN)、ALT Grade4(>20×ULN):中止。
7.3.3. 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉高ビリルビン血症による休薬、減量及び中止基準
1). 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉高ビリルビン血症 Grade2(>1.5~3×ULN):休薬:Grade1以下に回復後、減量せず再開可能。HER2陽性の手術不能又は再発乳癌でAST>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN又はALT>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULNの場合は中止すること。
2). 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉高ビリルビン血症 Grade3(>3~10×ULN):休薬:Grade1以下に回復後、1段階減量して再開可能。HER2陽性の手術不能又は再発乳癌でAST>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN又はALT>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULNの場合は中止すること。
3). 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉高ビリルビン血症 Grade4(>10×ULN):中止。
7.3.4. 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉血小板減少症による休薬及び減量基準
1). 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉血小板減少症 Grade3(<50000~25000/mm3):休薬:Grade1以下(75000/mm3以上)に回復後、減量せず再開可能。
2). 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉血小板減少症 Grade4(<25000/mm3):休薬:Grade1以下(75000/mm3以上)に回復後、1段階減量して再開可能。
7.3.5. 〈HER2陽性の手術不能又は再発乳癌〉末梢神経障害による休薬基準:末梢神経障害 Grade3又は末梢神経障害 Grade4:休薬:Grade2以下に回復後、減量せず再開可能。
7.3.6. 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉左室駆出率(LVEF)低下による休薬及び中止基準
1). 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉LVEF≧50%:継続。
2). 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉45%≦LVEF<50%・ベースラインからの絶対値の変化<10%:継続:3週間以内に再測定を行い、LVEFを確認すること。
3). 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉45%≦LVEF<50%・ベースラインからの絶対値の変化≧10%:休薬:3週間以内に再測定を行い、LVEF<50%が認められ、かつLVEFのベースラインからの絶対値の変化<10%に回復しない場合は中止すること。
4). 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉LVEF<45%:休薬:3週間以内に再測定を行い、再度LVEF<45%が認められた場合は中止すること。
5). 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉①症候性うっ血性心不全、②Grade3の左室収縮機能不全(Grade3のLVSD)又はGrade4の左室収縮機能不全(Grade4のLVSD)、③Grade3の心不全もしくはGrade4の心不全、又はLVEF<45%を伴うGrade2の心不全:中止。
7.3.7. 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉ALT増加による休薬、減量及び中止基準
1). 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉ALT Grade2又はALT Grade3(>3~20×ULN):休薬:Grade1以下に回復後、1段階減量して再開可能。
2). 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉ALT Grade4(>20×ULN):中止。
7.3.8. 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉AST増加による休薬、減量及び中止基準
1). 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉AST Grade2(>3~5×ULN):休薬:Grade1以下に回復後、減量せず再開可能。
2). 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉AST Grade3(>5~20×ULN):休薬:Grade1以下に回復後、1段階減量して再開可能。
3). 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉AST Grade4(>20×ULN):中止。
7.3.9. 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉高ビリルビン血症による休薬、減量及び中止基準
1). 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉総ビリルビン>1.0~2.0×ULN:休薬:総ビリルビン≦1.0×ULNに回復後、1段階減量して再開可能。
2). 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉総ビリルビン>2.0×ULN:中止。
7.3.10. 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉結節性再生性過形成(NRH)による中止基準:全てのGrade:中止。
7.3.11. 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉血小板減少症による休薬及び減量基準
1). 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉血小板減少症 Grade2又は血小板減少症 Grade3(<75000~25000/mm3):休薬:Grade1以下(75000/mm3以上)に回復後、減量せず再開可能(血小板減少症による2回目休薬後の再開においては1段階減量しての再開を考慮すること)。
2). 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉血小板減少症 Grade4(<25000/mm3):休薬:Grade1以下(75000/mm3以上)に回復後、1段階減量して再開可能。
7.3.12. 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉末梢神経障害による休薬基準:末梢神経障害 Grade3又は末梢神経障害 Grade4:休薬:Grade2以下に回復後、減量せず再開可能。
7.3.13. 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉間質性肺疾患による中止基準:間質性肺疾患又は肺臓炎と診断された場合:中止。
7.3.14. 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉放射線療法に関連する肺臓炎による中止基準
1). 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉放射線療法関連肺臓炎 Grade2:標準治療にて回復しない場合は中止すること。
2). 〈HER2陽性の乳癌における術後薬物療法〉放射線療法関連肺臓炎 Grade3又は放射線療法関連肺臓炎 Grade4:中止。
GradeはNCI CTCAE(ver.4.0)に準じる。
ULN:正常値上限。
改訂情報
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