ランジオロール塩酸塩点滴静注用50mg「F」
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 後発品(加算対象)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- ランジオロール塩酸塩注射用(1)
- 英名(商品名)
- Landiolol hydrochloride
- 規格
- 50mg1瓶
- 薬価
- 1,930.00
- メーカー名
- 富士製薬
- 規制区分
- 劇薬
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- 抗不整脈薬〔選択的β1遮断薬〕
- 色
- -
- 識別コード
- -
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2024年4月改訂(第4版)
- 告示日
- 2023年12月7日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2024年1月版
- DIRに反映
- 2024年3月版
- DIR削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
-
禁止物質あり(使用の適否を判断するものではありません)
競技会区分:特定スポーツにおいて禁止
セクション:P1. ベータ遮断剤
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
効能効果
1). 手術時の次記の頻脈性不整脈に対する緊急処置:心房細動、心房粗動、洞性頻脈。
2). 手術後の循環動態監視下における次記の頻脈性不整脈に対する緊急処置:心房細動、心房粗動、洞性頻脈。
3). 心機能低下例における次記の頻脈性不整脈:心房細動、心房粗動。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈効能共通〉本剤は、予防的には使用しないこと。
5.2. 〈手術時・手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉手術時・手術後の洞性頻脈においては、その原因検索及びその除去が重要であることに十分留意するとともに、本剤の効果が心拍数の減少作用であることを踏まえて、本剤は緊急処置として必要に応じて使用すること〔8.7参照〕。
5.3. 〈手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉ICU、CCU及びそれに準じた全身管理が可能な施設において、循環動態の評価、不整脈診断及び呼吸・循環等の全身管理の十分な経験を持つ医師のもとで行い、心電図モニターを用い、心拍数の監視、血圧測定を原則として5分間隔で、必要ならば頻回に行うこと〔8.1、8.6参照〕。
5.4. 〈心機能低下例における頻脈性不整脈〉ICU、CCU及びそれに準じた全身管理が可能な施設において、心不全又は生命に危険のある不整脈に対する治療の経験が十分にある医師のもとで行い、心電図モニターを用い、心拍数の監視、血圧測定を行うこと(また、本剤の投与により、心不全悪化するおそれがあるため、経皮的酸素飽和度をモニターする等、心不全の増悪に留意し、心不全が悪化した際には、本剤の投与を直ちに中止するとともに、ホスホジエステラーゼ阻害薬の投与や大動脈バルーンパンピング、経皮的心肺補助装置を施行する等、適切な処置を行うこと)〔8.1、8.2、8.12参照〕。
用法用量
〈手術時の次記の頻脈性不整脈に対する緊急処置:
心房細動、心房粗動、洞性頻脈〉
ランジオロール塩酸塩として、1分間0.125mg/kg/minの速度で静脈内持続投与した後、0.04mg/kg/minの速度で静脈内持続投与する。投与中は心拍数、血圧を測定し0.01~0.04mg/kg/minの用量で適宜調節する。
〈手術後の循環動態監視下における次記の頻脈性不整脈に対する緊急処置:
心房細動、心房粗動、洞性頻脈〉
ランジオロール塩酸塩として、1分間0.06mg/kg/minの速度で静脈内持続投与した後、0.02mg/kg/minの速度で静脈内持続投与を開始する。5~10分を目安に目標とする徐拍作用が得られない場合は、1分間0.125mg/kg/minの速度で静脈内持続投与した後、0.04mg/kg/minの速度で静脈内持続投与する。投与中は心拍数、血圧を測定し0.01~0.04mg/kg/minの用量で適宜調節する。
〈心機能低下例における次記の頻脈性不整脈:
心房細動、心房粗動〉
ランジオロール塩酸塩として、1μg/kg/minの速度で静脈内持続投与を開始する。投与中は心拍数、血圧を測定し1~10μg/kg/minの用量で適宜調節する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉目標とする心拍数に調節した後は、循環動態、特に血圧低下に注意し、本剤を心拍数の維持に必要な最低の速度で持続投与すること。
7.2. 〈効能共通〉褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者では、α遮断剤を投与した後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること〔2.5、9.1.7参照〕。
7.3. 〈効能共通〉手術時、手術後、心機能低下例に伴う頻脈性不整脈の用法及び用量がそれぞれ異なることに留意すること。
7.4. 〈効能共通〉本剤投与に際しては、次記の体重別静脈内持続投与速度を参考にすること。
精密持続点滴装置(シリンジポンプ又は輸液ポンプ)を使用する場合:単位は投与速度を表示。
7.4.1. 手術時の頻脈性不整脈に対する緊急処置
(1). [本剤50mgを5mLに溶解した場合]
投与量:投与開始から1分間0.125mg/kg/min、投与開始1分後以降0.04mg/kg/min、適宜調整0.01~0.04mg/kg/min。
1). 体重30kg:投与開始から1分間22.5mL/時、投与開始1分後以降7.2mL/時、適宜調整1.8~7.2mL/時。
2). 体重40kg:投与開始から1分間30.0mL/時、投与開始1分後以降9.6mL/時、適宜調整2.4~9.6mL/時。
3). 体重50kg:投与開始から1分間37.5mL/時、投与開始1分後以降12.0mL/時、適宜調整3.0~12.0mL/時。
4). 体重60kg:投与開始から1分間45.0mL/時、投与開始1分後以降14.4mL/時、適宜調整3.6~14.4mL/時。
5). 体重70kg:投与開始から1分間52.5mL/時、投与開始1分後以降16.8mL/時、適宜調整4.2~16.8mL/時。
(2). [本剤50mgを20mLに溶解した場合]
投与量:投与開始から1分間0.125mg/kg/min、投与開始1分後以降0.04mg/kg/min、適宜調整0.01~0.04mg/kg/min。
1). 体重30kg:投与開始から1分間90.0mL/時、投与開始1分後以降28.8mL/時、適宜調整7.2~28.8mL/時。
2). 体重40kg:投与開始から1分間120.0mL/時、投与開始1分後以降38.4mL/時、適宜調整9.6~38.4mL/時。
3). 体重50kg:投与開始から1分間150.0mL/時、投与開始1分後以降48.0mL/時、適宜調整12.0~48.0mL/時。
4). 体重60kg:投与開始から1分間180.0mL/時、投与開始1分後以降57.6mL/時、適宜調整14.4~57.6mL/時。
5). 体重70kg:投与開始から1分間210.0mL/時、投与開始1分後以降67.2mL/時、適宜調整16.8~67.2mL/時。
7.4.2. 手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置
(1). [本剤50mgを5mLに溶解した場合]
投与量:(開始用量)投与開始から1分間0.06mg/kg/min、投与開始1分後以降0.02mg/kg/min、(最大用量)投与開始から1分間0.125mg/kg/min、投与開始1分後以降0.04mg/kg/min。
1). 体重30kg:(開始用量)投与開始から1分間10.8mL/時、投与開始1分後以降3.6mL/時、(最大用量)投与開始から1分間22.5mL/時、投与開始1分後以降7.2mL/時。
2). 体重40kg:(開始用量)投与開始から1分間14.4mL/時、投与開始1分後以降4.8mL/時、(最大用量)投与開始から1分間30.0mL/時、投与開始1分後以降9.6mL/時。
3). 体重50kg:(開始用量)投与開始から1分間18.0mL/時、投与開始1分後以降6.0mL/時、(最大用量)投与開始から1分間37.5mL/時、投与開始1分後以降12.0mL/時。
4). 体重60kg:(開始用量)投与開始から1分間21.6mL/時、投与開始1分後以降7.2mL/時、(最大用量)投与開始から1分間45.0mL/時、投与開始1分後以降14.4mL/時。
5). 体重70kg:(開始用量)投与開始から1分間25.2mL/時、投与開始1分後以降8.4mL/時、(最大用量)投与開始から1分間52.5mL/時、投与開始1分後以降16.8mL/時。
(2). [本剤50mgを20mLに溶解した場合]
投与量:(開始用量)投与開始から1分間0.06mg/kg/min、投与開始1分後以降0.02mg/kg/min、(最大用量)投与開始から1分間0.125mg/kg/min、投与開始1分後以降0.04mg/kg/min。
1). 体重30kg:(開始用量)投与開始から1分間43.2mL/時、投与開始1分後以降14.4mL/時、(最大用量)投与開始から1分間90.0mL/時、投与開始1分後以降28.8mL/時。
2). 体重40kg:(開始用量)投与開始から1分間57.6mL/時、投与開始1分後以降19.2mL/時、(最大用量)投与開始から1分間120.0mL/時、投与開始1分後以降38.4mL/時。
3). 体重50kg:(開始用量)投与開始から1分間72.0mL/時、投与開始1分後以降24.0mL/時、(最大用量)投与開始から1分間150.0mL/時、投与開始1分後以降48.0mL/時。
4). 体重60kg:(開始用量)投与開始から1分間86.4mL/時、投与開始1分後以降28.8mL/時、(最大用量)投与開始から1分間180.0mL/時、投与開始1分後以降57.6mL/時。
5). 体重70kg:(開始用量)投与開始から1分間100.8mL/時、投与開始1分後以降33.6mL/時、(最大用量)投与開始から1分間210.0mL/時、投与開始1分後以降67.2mL/時。
7.4.3. 成人の心機能低下例における頻脈性不整脈
[本剤50mgを50mLに溶解した場合]
投与量:投与開始時1μg/kg/min、適宜調整1~10μg/kg/min。
1). 体重30kg:投与開始時1.8mL/時、適宜調整1.8~18.0mL/時。
2). 体重40kg:投与開始時2.4mL/時、適宜調整2.4~24.0mL/時。
3). 体重50kg:投与開始時3.0mL/時、適宜調整3.0~30.0mL/時。
4). 体重60kg:投与開始時3.6mL/時、適宜調整3.6~36.0mL/時。
5). 体重70kg:投与開始時4.2mL/時、適宜調整4.2~42.0mL/時。
7.5. 〈手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置、心機能低下例における頻脈性不整脈〉本剤投与により血圧低下(収縮期血圧90mmHgを目安とする)あるいは過度の心拍数減少(心拍数60回/分を目安とする)が生じた場合は、減量するか投与を中止すること。
7.6. 〈手術時・手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉本剤を再投与する際の投与間隔は5~15分間を目安とすること(なお、再投与は用法及び用量に従って実施すること)〔16.1.1-16.1.3、17.1.2参照〕。
7.7. 〈心機能低下例における頻脈性不整脈〉心拍数及び血圧等に十分に注意し、慎重に、狭い用量幅で用量を調節すること〔17.1.5参照〕。
改訂情報
2024年5月22日 DSU No.326 【その他】
【2.禁忌】(追記)
【新様式】
〈手術時・手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉
うっ血性心不全のある患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
【5.効能又は効果に関連する注意】(追記)
【新様式】
〈手術時・手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉
洞性頻脈においては、その原因検索及びその除去が重要であることに十分留意するとともに、本剤の効果が心拍数の減少作用であることを踏まえて、本剤は緊急処置として必要に応じて使用すること。
【5.効能又は効果に関連する注意】(追記)
【新様式】
〈手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉
ICU、CCU及びそれに準じた全身管理が可能な施設において、循環動態の評価、不整脈診断及び呼吸・循環等の全身管理の十分な経験を持つ医師のもとで、心電図モニターを用い、心拍数の監視、血圧測定を原則として5分間隔で、必要ならば頻回に行うこと。
【6.用法及び用量】(追記)
【新様式】
〈手術時の下記の頻脈性不整脈に対する緊急処置:
心房細動、心房粗動、洞性頻脈〉
ランジオロール塩酸塩として、1分間0.125mg/kg/minの速度で静脈内持続投与した後、0.04mg/kg/minの速度で静脈内持続投与する。投与中は心拍数、血圧を測定し0.01~0.04mg/kg/minの用量で適宜調節する。
【6.用法及び用量】(追記)
【新様式】
〈手術後の循環動態監視下における下記の頻脈性不整脈に対する緊急処置:
心房細動、心房粗動、洞性頻脈〉
ランジオロール塩酸塩として、1分間0.06mg/kg/minの速度で静脈内持続投与した後、0.02mg/kg/minの速度で静脈内持続投与を開始する。5~10分を目安に目標とする徐拍作用が得られない場合は、1分間0.125mg/kg/minの速度で静脈内持続投与した後、0.04mg/kg/minの速度で静脈内持続投与する。投与中は心拍数、血圧を測定し0.01~0.04mg/kg/minの用量で適宜調節する。
【7.用法及び用量に関連する注意】(追記)
【新様式】
〈効能共通〉
手術時、手術後、心機能低下例に伴う頻脈性不整脈の用法及び用量がそれぞれ異なることに留意すること。
【7.用法及び用量に関連する注意】(一部改訂)
【新様式】
本剤投与に際しては、下記の体重別静脈内持続投与速度表を参考にすること。
精密持続点滴装置(シリンジポンプ又は輸液ポンプ)を使用する場合:表内の単位は投与速度を表示
【7.用法及び用量に関連する注意】(一部改訂)
【新様式】
手術時の頻脈性不整脈に対する緊急処置:
(1)本剤50mgを5mLに溶解した場合
【7.用法及び用量に関連する注意】(一部改訂)
【新様式】
(2)本剤50mgを20mLに溶解した場合
【7.用法及び用量に関連する注意】(一部改訂)
【新様式】
手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置:
(1)本剤50mgを5mLに溶解した場合
【7.用法及び用量に関連する注意】(一部改訂)
【新様式】
(2)本剤50mgを20mLに溶解した場合
【7.用法及び用量に関連する注意】(追記)
【新様式】
〈手術時・手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉
本剤を再投与する際の投与間隔は5~15分間を目安とすること。なお、再投与は用法及び用量に従って実施すること。
【8.重要な基本的注意】(追記)
【新様式】
〈手術時・手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉
大侵襲手術後等の心拍出量が低下している患者に本剤を投与する場合、本剤投与開始前の心機能を慎重に観察するとともに、心電図による監視、血圧の測定に加え、心拍出量及び血液ガス等の心機能をモニターし、患者の全身状態を十分管理しながら投与すること。
【8.重要な基本的注意】(追記)
【新様式】
洞性頻脈に対して本剤を投与する場合は、心筋虚血や心不全等の発生及びその悪化のおそれのある患者における頻脈処置の必要性を十分考慮し、患者の基礎疾患、合併症の内容、手術前の状態及び手術内容等の事前の患者情報を精査した上で、頻脈の治療が必要とされる場合にのみ適用を考慮すること。
【8.重要な基本的注意】(追記)
【新様式】
心不全の徴候又は症状が見られた場合は本剤を直ちに中止し、適切な処置を行うこと。また、本剤投与前に適切な緊急措置が可能となるように準備しておくこと。必要に応じてアトロピン、β1刺激剤、輸液や昇圧剤等を準備しておくことが望ましい。
【8.重要な基本的注意】(追記)
【新様式】
本剤は緊急治療を要する場合に短期間のみ適応すること。患者の状態を十分観察し、緊急治療の必要が無くなった場合は、漫然と継続投与しないこと。
【8.重要な基本的注意】(追記)
【新様式】
〈手術時の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉
本剤投与5~10分を目安として、目標とする心拍数の低下が得られない場合は、本剤投与を中止し、適切な処置を行うこと。
【8.重要な基本的注意】(追記)
【新様式】
〈手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉
本剤投与5~10分を目安として、目標とする心拍数の低下が得られない場合は、最大用量に増量するか、本剤投与を中止し、適切な処置を行うこと。
【9.1合併症・既往歴等のある患者】(追記)
【新様式】
〈手術時・手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉
左室収縮機能障害のある患者:
心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。
医師の処方により使用する医薬品。
特定薬剤管理指導加算等の算定対象となる薬剤。