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商品名 | 会社名 | 規格 | 剤形 | 薬価 | 先発後発区分 | 標準化適応症 |
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シムツーザ配合錠 | ヤンセン | 1錠 | フィルムコーティング錠 | 4,607.10 | 先発品(後発品なし) | HIV-1感染症 |
抗ウイルス薬 > 抗HIV薬:抗HIV配合薬
18.1.1 ダルナビル
ダルナビルはHIV‐1プロテアーゼの2量体化及び酵素活性を阻害する。本剤はHIV‐1感染細胞においてウイルスのコードするGag‐Polポリタンパク質の切断を選択的に阻害し、その結果、感染性を有する成熟ウイルスの形成を抑制する。本剤はHIV‐1プロテアーゼに強い親和性(KD4.5×10の-12乗mol/L)を有しており、HIVプロテアーゼ阻害剤耐性関連変異の影響も受けにくかった。他の代表的な13種のヒトプロテアーゼに対する阻害作用は認められなかった。
18.1.2 コビシスタット
コビシスタットは、CYP3Aの選択的な阻害薬である。CYP3Aによる代謝によって吸収率の低下及び半減期の短縮が認められるダルナビル等のCYP3A基質に対し、CYP3Aを阻害することによって体内曝露を増加させる。
18.1.3 エムトリシタビン
エムトリシタビン(FTC)は、シチジンの合成ヌクレオシド誘導体であり、細胞内酵素によりリン酸化されエムトリシタビン5’‐三リン酸となる。エムトリシタビン5’‐三リン酸はHIV‐1 RTによりウイルスDNAへ取り込まれた後、DNA鎖伸長を停止させることによりHIV‐1ウイルスの複製を阻害する。FTCはヒトHIV(HIV‐1及びHIV‐2)並びにB型肝炎ウイルスに対して特異的に作用する。ミトコンドリアDNAポリメラーゼγを含む哺乳類のDNAポリメラーゼに対するエムトリシタビン5’‐三リン酸の阻害作用は弱く、in vitro及びin vivoにおけるミトコンドリア障害を示す結果は得られていない。
18.1.4 テノホビル アラフェナミド
テノホビル アラフェナミド(TAF)は、テノホビルのホスホンアミド酸プロドラッグ(2’‐デオキシアデノシン一リン酸誘導体)である。TAFは細胞内透過性を有し、血漿中の安定性が高く、カテプシンAにより加水分解を受けて細胞内で活性化される。そのため、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩(TDF)と比べ、TAFはリンパ球及びHIVが標的とするリンパ球以外の末梢血単核球、並びにマクロファージへより効率的に送達する。その後、細胞内でリン酸化を受け、活性代謝物のテノホビル二リン酸となる。テノホビル二リン酸は、HIV RTによりウイルスDNAに取り込まれた後、DNA鎖伸長を停止させることにより、HIVの複製を阻害する。
テノホビルはヒトHIVウイルス(HIV‐1及びHIV‐2)、並びにB型肝炎ウイルスに特異的に作用する。In vitro試験では、FTCとテノホビルを併用すると細胞内で完全にリン酸化される。
ミトコンドリアDNAポリメラーゼγを含む哺乳類のDNAポリメラーゼに対するテノホビル二リン酸の阻害作用は弱い。ミトコンドリアDNA分析を含む複数の評価から、in vitroでミトコンドリア障害を示す結果は得られていない。
肝機能障害(肝障害)
黄疸
脂肪肝
膵炎
乳酸アシドーシス
腎障害(腎機能障害)
急性腎障害(急性腎不全)
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)
多形紅斑
急性汎発性発疹性膿疱症
妊婦又は妊娠している可能性のある女性→投与しないことが望ましい(本剤投与中に妊娠が判明した場合の代替薬への変更は、変更によるリスクを考慮した上で適切な時期に実施する)
授乳婦→授乳を避けさせる
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
[エムトリシタビン]不明
[テノホビル アラフェナミド]不明
[コビシスタット]不明
[ダルナビル]不明
[テノホビル アラフェナミド]carboxylesterases1
[コビシスタット]CYP3A4、CYP3A5
[ダルナビル]CYP3A4
運転注意