フルオロウラシル注1000mg「トーワ」
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 後発品(加算対象)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- フルオロウラシル注射液
- 英名(商品名)
- Fluorouracil TOWA
- 規格
- 1,000mg1瓶
- 薬価
- 567.00
- メーカー名
- 東和薬品
- 規制区分
- 劇薬
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- 抗悪性腫瘍薬〔代謝拮抗薬〕
- 色
- -
- 識別コード
- -
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2024年7月改訂(第4版)
- 告示日
- 2015年6月18日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2015年7月版
- DIRに反映
- 2015年8月版
- DIR削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
効能効果
1). 次記疾患の自覚的並びに他覚的症状の緩解:胃癌、肝癌、結腸癌・直腸癌、乳癌、膵癌、子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌。
ただし、次記の疾患については、他の抗悪性腫瘍剤又は放射線と併用することが必要である[食道癌、肺癌、頭頸部腫瘍の自覚的並びに他覚的症状の緩解]。
2). 次の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法:頭頸部癌、食道癌、治癒切除不能な進行・再発の胃癌。
3). レボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法:結腸癌・直腸癌、小腸癌、治癒切除不能な膵癌、治癒切除不能な進行・再発の胃癌。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈治癒切除不能な膵癌〉レボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法を実施する場合、次の点に注意すること。
5.1.1. 〈治癒切除不能な膵癌〉レボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法を実施する場合、患者の病期、全身状態、UGT1A1(イリノテカン塩酸塩水和物の活性代謝物(SN-38)の主な代謝酵素の一分子種である)遺伝子多型等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと〔17.1.1、17.1.2参照〕。
5.1.2. 〈治癒切除不能な膵癌〉レボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法を実施する場合、本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
5.2. 〈治癒切除不能な進行・再発の胃癌〉他の抗悪性腫瘍剤との併用療法及びレボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法において、本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
用法用量
6.1. 単独で使用する場合
1). フルオロウラシルとして、通常、成人には1日5~15mg/kgを最初の5日間連日1日1回静脈内に注射又は点滴静注する。以後5~7.5mg/kgを隔日に1日1回静脈内に注射又は点滴静注する。
2). フルオロウラシルとして、通常、成人には1日5~15mg/kgを隔日に1日1回静脈内に注射又は点滴静注する。
3). フルオロウラシルとして、通常、成人には1日5mg/kgを10~20日間連日1日1回静脈内に注射又は点滴静注する。
4). フルオロウラシルとして、通常、成人には1日10~20mg/kgを週1回静脈内に注射又は点滴静注する。
また、必要に応じて動脈内に通常、成人には1日5mg/kgを適宜注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
6.2. 他の抗悪性腫瘍剤又は放射線と併用する場合
フルオロウラシルとして、通常、成人には1日5~10mg/kgを他の抗悪性腫瘍剤又は放射線と併用し、6.1の方法に準じ、又は間歇的に週1~2回用いる。
6.3. 頭頸部癌、食道癌及び治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法の場合
他の抗悪性腫瘍剤との併用療法において、通常、成人にはフルオロウラシルとして1日1000mg/㎡(体表面積)までを、4~5日間連日で持続点滴する。投与を繰り返す場合には少なくとも3週間以上の間隔をあけて投与する。本剤単独投与の場合には併用投与時に準じる。
なお、年齢、患者の状態などにより適宜減量する。
6.4. 結腸・直腸癌に対するレボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法
1). 通常、成人にはレボホリナートとして1回100mg/㎡(体表面積)を2時間かけて点滴静脈内注射する。レボホリナートの点滴静脈内注射終了直後にフルオロウラシルとして400mg/㎡(体表面積)を静脈内注射、さらにフルオロウラシルとして600mg/㎡(体表面積)を22時間かけて持続静注する。これを2日間連続して行い、2週間ごとに繰り返す。
2). 通常、成人にはレボホリナートとして1回250mg/㎡(体表面積)を2時間かけて点滴静脈内注射する。レボホリナートの点滴静脈内注射終了直後にフルオロウラシルとして2600mg/㎡(体表面積)を24時間持続静注する。1週間ごとに6回繰り返した後、2週間休薬する。これを1クールとする。
3). 通常、成人にはレボホリナートとして1回200mg/㎡(体表面積)を2時間かけて点滴静脈内注射する。レボホリナートの点滴静脈内注射終了直後にフルオロウラシルとして400mg/㎡(体表面積)を静脈内注射、さらにフルオロウラシルとして2400~3000mg/㎡(体表面積)を46時間持続静注する。これを2週間ごとに繰り返す。
なお、年齢、患者の状態などにより適宜減量する。
6.5. 小腸癌、治癒切除不能な膵癌及び治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対するレボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法
通常、成人にはレボホリナートとして1回200mg/㎡(体表面積)を2時間かけて点滴静脈内注射する。レボホリナートの点滴静脈内注射終了直後にフルオロウラシルとして400mg/㎡(体表面積)を静脈内注射、さらにフルオロウラシルとして2400mg/㎡(体表面積)を46時間持続静注する。これを2週間ごとに繰り返す。
なお、年齢、患者の状態などにより適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈頭頸部癌、食道癌及び治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法〉本剤の投与量、投与スケジュール、併用薬等について、国内外の最新のガイドライン等を参考にすること。
7.2. 〈治癒切除不能な膵癌〉オキサリプラチン、イリノテカン塩酸塩水和物、レボホリナートとの併用療法(FOLFIRINOX法)を行う場合には、次の投与可能条件、減量基準及び減量時の投与量を参考にすること。
7.2.1. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合の2クール目以降の投与可能条件(投与予定日に確認し、当該条件を満たす状態へ回復するまで投与延期するとともに「7.2.2減量基準」及び「7.2.3減量時の投与量」を参考に投与再開時に減量する):好中球数1500/mm3以上、血小板数75000/mm3以上。
7.2.2. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合の減量基準:前回の投与後にいずれかの程度に該当する副作用が発現した場合は、該当する毎に、次の減量方法に従って、投与レベルを1レベル減量する(「7.2.3減量時の投与量」を参考にすること)、また、いずれかの程度に該当する好中球減少又は血小板減少が発現した場合は、以降の本剤急速静脈内投与を中止する。
1). 〈治癒切除不能な膵癌〉好中球減少:
次のいずれかの条件を満たす場合:
①. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で2クール目以降の好中球数の投与可能条件を満たさず投与を延期:イリノテカン塩酸塩水和物を優先的に減量する(ただし、イリノテカン塩酸塩水和物の投与レベルがオキサリプラチンより低い場合は、イリノテカン塩酸塩水和物と同じレベルになるまでオキサリプラチンを減量する)。
②. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で好中球減少<500/mm3未満が7日以上持続>:イリノテカン塩酸塩水和物を優先的に減量する(ただし、イリノテカン塩酸塩水和物の投与レベルがオキサリプラチンより低い場合は、イリノテカン塩酸塩水和物と同じレベルになるまでオキサリプラチンを減量する)。
③. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で感染症又は下痢を併発し、かつ好中球減少<1000/mm3未満>:イリノテカン塩酸塩水和物を優先的に減量する(ただし、イリノテカン塩酸塩水和物の投与レベルがオキサリプラチンより低い場合は、イリノテカン塩酸塩水和物と同じレベルになるまでオキサリプラチンを減量する)。
④. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で発熱性好中球減少症:イリノテカン塩酸塩水和物を優先的に減量する(ただし、イリノテカン塩酸塩水和物の投与レベルがオキサリプラチンより低い場合は、イリノテカン塩酸塩水和物と同じレベルになるまでオキサリプラチンを減量する)。
2). 〈治癒切除不能な膵癌〉下痢:
①. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で発熱<38℃以上>を伴う下痢:イリノテカン塩酸塩水和物を優先的に減量する(ただし、イリノテカン塩酸塩水和物の投与レベルがオキサリプラチンより低い場合は、イリノテカン塩酸塩水和物と同じレベルになるまでオキサリプラチンを減量する)。
②. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で下痢<グレード3以上>:本剤持続静注を減量する。
3). 〈治癒切除不能な膵癌〉血小板減少:
次のいずれかの条件を満たす場合:
①. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で2クール目以降の血小板数の投与可能条件を満たさず投与を延期:オキサリプラチンを優先的に減量する(ただし、オキサリプラチンの投与レベルがイリノテカン塩酸塩水和物より低い場合は、オキサリプラチンと同じレベルになるまでイリノテカン塩酸塩水和物を減量する)。
②. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で血小板減少<50000/mm3未満>:オキサリプラチンを優先的に減量する(ただし、オキサリプラチンの投与レベルがイリノテカン塩酸塩水和物より低い場合は、オキサリプラチンと同じレベルになるまでイリノテカン塩酸塩水和物を減量する)。
4). 〈治癒切除不能な膵癌〉総ビリルビン上昇:
①. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で総ビリルビン上昇<2.0mg/dL超3.0mg/dL以下>:イリノテカン塩酸塩水和物を120mg/㎡に減量する。
②. 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で総ビリルビン上昇<3.0mg/dL超>:イリノテカン塩酸塩水和物を90mg/㎡に減量する。
5). 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で粘膜炎<グレード3以上>:本剤持続静注を減量する。
6). 〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合で手足症候群<グレード3以上>:本剤持続静注を減量する。
〈治癒切除不能な膵癌〉FOLFIRINOX法を行う場合の減量基準において、複数の副作用が発現した場合は、薬剤毎に減量が最大となる基準を適用すること。
グレード:CTCAE version4.0。
7.2.3. 〈治癒切除不能な膵癌〉[減量時の投与量(オキサリプラチン85mg/㎡、イリノテカン塩酸塩水和物180mg/㎡、本剤持続静注2400mg/㎡で投与を開始した場合)]
1). 〈治癒切除不能な膵癌〉投与レベル-1:オキサリプラチン65mg/㎡、イリノテカン塩酸塩水和物150mg/㎡、本剤持続静注1800mg/㎡。
2). 〈治癒切除不能な膵癌〉投与レベル-2:オキサリプラチン50mg/㎡、イリノテカン塩酸塩水和物120mg/㎡、本剤持続静注1200mg/㎡。
3). 〈治癒切除不能な膵癌〉投与レベル-3:オキサリプラチン中止、イリノテカン塩酸塩水和物中止、本剤持続静注中止。
改訂情報
2024年7月31日 DSU No.328 【その他】
【5.効能又は効果に関連する注意】(一部改訂)
〈治癒切除不能な進行・再発の胃癌〉
他の抗悪性腫瘍剤との併用療法及びレボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法において、本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
【6.用法及び用量】(一部改訂)
〈頭頸部癌、食道癌及び治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法の場合〉
他の抗悪性腫瘍剤との併用療法において、通常、成人にはフルオロウラシルとして1日1000mg/㎡(体表面積)までを、4~5日間連日で持続点滴する。投与を繰り返す場合には少なくとも3週間以上の間隔をあけて投与する。本剤単独投与の場合には併用投与時に準じる。
なお、年齢、患者の状態などにより適宜減量する。
【7.用法及び用量に関連する注意】(一部改訂)
〈頭頸部癌、食道癌及び治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法〉
本剤の投与量、投与スケジュール、併用薬等について、国内外の最新のガイドライン等を参考にすること。
【8.重要な基本的注意】(一部改訂)
〈小腸癌及び治癒切除不能な進行・再発の胃癌〉
レボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法において、本剤を使用する際には、関連文献(「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:フルオロウラシル(小腸癌)」もしくは「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:フルオロウラシル(治癒切除不能な進行・再発の胃癌)」等)を熟読すること。
2024年6月25日 DSU No.327 【その他】
【11.1重大な副作用】(一部改訂)
意識障害を伴う高アンモニア血症:
高アンモニア血症が発症した患者において、乳酸アシドーシスを併発したとの報告がある。
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