タクロリムスカプセル0.5mg「VTRS」
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 後発品(加算対象)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- タクロリムス水和物カプセル
- 英名(商品名)
- Tacrolimus
- 規格
- 0.5mg1カプセル
- 薬価
- 90.00
- メーカー名
- ヴィアトリス・ヘルスケア/ヴィアトリス製薬
- 規制区分
- 劇薬
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- 免疫抑制薬〔カルシニューリン阻害薬〕
- 色
- 淡黄:淡黄
- 識別コード
- (本体)タクロリムス 0.5mg VTRS (被包)VIATRIS 0.5mg
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2024年7月改訂(第4版)
- 告示日
- 2022年4月19日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2022年5月版
- DIRに反映
- 2022年5月版
- DIR削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
効能効果
1). 次記の臓器移植における拒絶反応の抑制:腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植。
2). 骨髄移植における拒絶反応及び移植片対宿主病の抑制。
3). 重症筋無力症。
4). 関節リウマチ(既存治療で効果不十分な場合に限る)。
5). ループス腎炎(ステロイド剤の投与が効果不十分、又は副作用により困難な場合)。
6). 難治性<ステロイド抵抗性>の活動期潰瘍性大腸炎<中等症~重症に限る>、難治性<ステロイド依存性>の活動期潰瘍性大腸炎<中等症~重症に限る>。
7). 多発性筋炎に合併する間質性肺炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈骨髄移植〉HLA適合同胞間移植では本剤を第一選択薬とはしないこと。
5.2. 〈重症筋無力症〉本剤を単独で使用した場合及びステロイド剤未治療例に使用した場合の有効性及び安全性は確立していない(本剤の単独使用及びステロイド剤未治療例における使用の経験は少ない)。
5.3. 〈関節リウマチ〉過去の治療において、非ステロイド性抗炎症剤及び他の抗リウマチ薬等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな症状が残る場合に投与すること。
5.4. 〈ループス腎炎〉急性期で疾患活動性の高い時期に使用した際の本剤の有効性及び安全性は確立されていない。
5.5. 〈潰瘍性大腸炎〉治療指針等を参考に、難治性(ステロイド抵抗性、ステロイド依存性)であることを確認すること。
5.6. 〈潰瘍性大腸炎〉本剤による維持療法の有効性及び安全性は確立していない。
用法用量
〈腎移植の場合〉
通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与し、以後、徐々に減量する。維持量は1回0.06mg/kg、1日2回経口投与を標準とするが、症状に応じて適宜増減する。
〈肝移植の場合〉
通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与する。以後、徐々に減量し、維持量は1日量0.10mg/kgを標準とするが、症状に応じて適宜増減する。
〈心移植の場合〉
通常、初期にはタクロリムスとして1回0.03~0.15mg/kgを1日2回経口投与する。また、拒絶反応発現後に本剤の投与を開始する場合には、通常、タクロリムスとして1回0.075~0.15mg/kgを1日2回経口投与する。以後、症状に応じて適宜増減し、安定した状態が得られた後には、徐々に減量して有効最少量で維持する。
〈肺移植の場合〉
通常、初期にはタクロリムスとして1回0.05~0.15mg/kgを1日2回経口投与する。以後、症状に応じて適宜増減し、安定した状態が得られた後には、徐々に減量して有効最少量で維持する。
〈膵移植の場合〉
通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与する。以後、徐々に減量して有効最少量で維持する。
〈小腸移植の場合〉
通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与する。以後、徐々に減量して有効最少量で維持する。
〈骨髄移植の場合〉
通常、移植1日前よりタクロリムスとして1回0.06mg/kgを1日2回経口投与する。移植初期にはタクロリムスとして1回0.06mg/kgを1日2回経口投与し、以後、徐々に減量する。また、移植片対宿主病発現後に本剤の投与を開始する場合には、通常、タクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与する。なお、症状に応じて適宜増減する。
なお、本剤の経口投与時の吸収は一定しておらず、患者により個人差があるので、血中濃度の高い場合の副作用並びに血中濃度が低い場合の拒絶反応及び移植片対宿主病の発現を防ぐため、患者の状況に応じて血中濃度を測定し、トラフレベル(trough level)の血中濃度を参考にして投与量を調節すること。特に移植直後あるいは投与開始直後は頻回に血中濃度測定を行うことが望ましい。なお、血中トラフ濃度が20ng/mLを超える期間が長い場合、副作用が発現しやすくなるので注意すること。
〈重症筋無力症の場合〉
通常、成人にはタクロリムスとして3mgを1日1回夕食後に経口投与する。
〈関節リウマチの場合〉
通常、成人にはタクロリムスとして3mgを1日1回夕食後に経口投与する。なお、高齢者には1.5mgを1日1回夕食後経口投与から開始し、症状により1日1回3mgまで増量できる。
〈ループス腎炎の場合〉
通常、成人にはタクロリムスとして3mgを1日1回夕食後に経口投与する。
〈潰瘍性大腸炎の場合〉
通常、成人には、初期にはタクロリムスとして1回0.025mg/kgを1日2回朝食後及び夕食後に経口投与する。潰瘍性大腸炎の場合、血中トラフ濃度をモニタリングしながら投与開始後2週間、目標血中トラフ濃度を10~15ng/mLとし、投与量を調節し、投与開始後2週以降は、目標血中トラフ濃度を5~10ng/mLとし投与量を調節する。
〈多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎の場合〉
通常、成人には、初期にはタクロリムスとして1回0.0375mg/kgを1日2回朝食後及び夕食後に経口投与する。多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎の場合、血中トラフ濃度をモニタリングしながら投与開始後、目標血中トラフ濃度を5~10ng/mLとし、投与量を調節する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉血液中のタクロリムスの多くは赤血球画分に分布するため、本剤の投与量を調節する際には全血中濃度を測定すること。
7.2. 〈効能共通〉カプセルを使用するに当たっては、次の点に留意すること。
7.2.1. 〈効能共通〉顆粒とカプセルの生物学的同等性は検証されていない[顆粒のカプセルに対するCmax比及びAUC比の平均値はそれぞれ1.18及び1.08]〔16.1.8参照〕。
7.2.2. 〈効能共通〉カプセルと顆粒の切り換え及び併用に際しては、血中濃度を測定することにより製剤による吸収の変動がないことを確認すること(なお、切り換えあるいは併用に伴う吸収変動がみられた場合には、必要に応じて投与量を調節すること)。
7.3. 〈効能共通〉高い血中濃度が持続する場合に腎障害が認められているので、血中濃度(およそ投与12時間後)をできるだけ20ng/mL以下に維持すること〔11.1.1参照〕。
7.4. 〈効能共通〉他の免疫抑制剤との併用により、過度の免疫抑制の可能性がある。特に、臓器移植において3剤あるいは4剤の免疫抑制剤を組み合わせた多剤免疫抑制療法を行う場合には、本剤の初期投与量を低く設定することが可能な場合もあるが、移植患者の状態及び併用される他の免疫抑制剤の種類・投与量等を考慮して調節すること。
7.5. 〈肝移植、腎移植及び骨髄移植〉市販後の調査において、承認された用量に比べ低用量を投与した成績が得られているので、投与量設定の際に考慮すること〔17.2.1、17.2.5参照〕。
7.6. 〈骨髄移植〉クレアチニン値が投与前の25%以上上昇した場合には、本剤の25%以上の減量又は休薬等の適切な処置を考慮すること〔11.1.1参照〕。
7.7. 〈骨髄移植〉血中濃度が低い場合に移植片対宿主病が認められているので、移植片対宿主病好発時期には血中濃度をできるだけ10~20ng/mLとすること。
7.8. 〈重症筋無力症〉副作用の発現を防ぐため、投与開始3カ月間は1カ月に1回、以後は定期的におよそ投与12時間後の血中濃度を測定し、投与量を調節することが望ましく、また、本剤により十分な効果が得られた場合には、その効果が維持できる用量まで減量することが望ましい。
7.9. 〈関節リウマチ〉関節リウマチの高齢者には、投与開始4週後まで1日1.5mg投与として安全性を確認した上で、効果不十分例には、1日3mgに増量することが望ましく、また、増量する場合には、副作用の発現を防ぐため、およそ投与12時間後の血中濃度を測定し、投与量を調節することが望ましい〔9.8高齢者の項参照〕。
7.10. 〈ループス腎炎〉副作用の発現を防ぐため、投与開始3カ月間は1カ月に1回、以後は定期的におよそ投与12時間後の血中濃度を測定し、投与量を調節することが望ましい。また、ループス腎炎の場合、本剤を2カ月以上継続投与しても、尿蛋白などの腎炎臨床所見及び免疫学的所見で効果があらわれない場合には、投与を中止するか、他の治療法に変更することが望ましく、一方、本剤により十分な効果が得られた場合には、その効果が維持できる用量まで減量することが望ましい。
7.11. 〈潰瘍性大腸炎〉治療初期は頻回に血中トラフ濃度を測定し投与量を調節するため、入院又はそれに準じた管理の下で投与することが望ましい。
7.12. 〈潰瘍性大腸炎〉原則、1日あたりの投与量の上限を0.3mg/kgとし、特に次の点に注意して用量を調節すること〔17.1.12参照〕。
7.12.1. 〈潰瘍性大腸炎〉初回投与から2週間まで[1)初回投与後12時間及び24時間の血中トラフ濃度に基づき、1回目の用量調節を実施する、2)1回目の用量調節後少なくとも2日以上経過後に測定された2点の血中トラフ濃度に基づき、2回目の用量調節を実施する、3)2回目の用量調節から1.5日以上経過後に測定された1点の血中トラフ濃度に基づき、2週時(3回目)の用量調節を実施する]。
7.12.2. 〈潰瘍性大腸炎〉2週以降[投与開始後2週時(3回目)の用量調節から1週間程度後に血中トラフ濃度を測定し、用量調節を実施する。また、潰瘍性大腸炎の場合、投与開始4週以降は4週間に1回を目安とし、定期的に血中トラフ濃度を測定することが望ましい]。
7.12.3. 〈潰瘍性大腸炎〉用量調節にあたっては服薬時の食事条件(食後投与/空腹時投与)が同じ血中トラフ濃度を用いる。
7.13. 〈潰瘍性大腸炎〉カプセル剤のみを用い、0.5mg刻みの投与量を決定すること。
7.14. 〈潰瘍性大腸炎〉2週間投与しても臨床症状の改善が認められない場合は、投与を中止すること。
7.15. 〈潰瘍性大腸炎〉通常、3カ月までの投与とすること。
7.16. 〈多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎〉1日あたりの投与量の上限を0.3mg/kgとし、血中トラフ濃度に基づき投与量を調節すること。
7.17. 〈多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎〉カプセル剤のみを用い、0.5mg刻みの投与量を決定すること。
7.18. 〈多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎〉投与開始時は原則としてステロイド剤を併用し、また、症状が安定した後にはステロイド剤の漸減を考慮すること〔17.1.13参照〕。
外形画像
改訂情報
2024年7月31日 DSU No.328 【その他】
【6.用法及び用量】(一部改訂)
〈腎移植の場合〉
通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回経口投与し、以後、徐々に減量する。維持量は1回0.06mg/kg、1日2回経口投与を標準とするが、症状に応じて適宜増減する。
2024年1月24日 DSU No.323 【その他】
【9.1合併症・既往歴等のある患者】(追記)
【新様式】
C型肝炎直接型抗ウイルス薬が投与される患者:
C型肝炎直接型抗ウイルス薬を投与開始後、本剤の増量が必要となった症例が報告されており、C型肝炎直接型抗ウイルス薬による抗ウイルス治療に伴い、使用中の本剤の用量調節が必要になる可能性がある。本剤を使用している患者にC型肝炎直接型抗ウイルス薬を開始する場合には、原則、処方医に連絡するとともに、本剤血中濃度のモニタリングを頻回に行うなど患者の状態を十分に観察すること。
【旧様式】
大項目:慎重投与
改訂区分:追記
C型肝炎直接型抗ウイルス薬が投与される患者:
C型肝炎直接型抗ウイルス薬を投与開始後、本剤の増量が必要となった症例が報告されており、C型肝炎直接型抗ウイルス薬による抗ウイルス治療に伴い、使用中の本剤の用量調節が必要になる可能性がある。本剤を使用している患者にC型肝炎直接型抗ウイルス薬を開始する場合には、原則、処方医に連絡するとともに、本剤血中濃度のモニタリングを頻回に行うなど患者の状態を十分に観察すること。
【10.相互作用】(一部改訂)
【新様式】
本剤は主として薬物代謝酵素CYP3A4及びCYP3A5で代謝される。
【旧様式】
大項目:相互作用
改訂区分:一部改訂
本剤は主として薬物代謝酵素CYP3A4及びCYP3A5で代謝される。
【10.2併用注意】(一部改訂)
【新様式】
【旧様式】
大項目:併用注意
改訂区分:一部改訂
【10.2併用注意】(追記)
【新様式】
【旧様式】
大項目:併用注意
改訂区分:追記
【10.2併用注意】(削除)
【新様式】
サキナビル、ネルフィナビル
グラゾプレビル
【旧様式】
大項目:併用注意
改訂区分:削除
サキナビル、ネルフィナビル
グラゾプレビル
【10.2併用注意】(削除)
【新様式】
【旧様式】
大項目:併用注意
改訂区分:削除
2024年1月24日 DSU No.323 【その他】
【1.警告】(追記)
【新様式】
〈多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎〉
本剤の投与は、多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎の治療法に十分精通している医師のもとで行うこと。
【6.用法及び用量】(追記)
【新様式】
〈多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎の場合〉
通常、成人には、初期にはタクロリムスとして1回0.0375mg/kgを1日2回朝食後及び夕食後に経口投与する。以後、目標血中トラフ濃度を5~10ng/mLとし、血中トラフ濃度をモニタリングしながら投与量を調節する。
【7.用法及び用量に関連する注意】(追記)
【新様式】
〈多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎〉
1日あたりの投与量の上限を0.3mg/kgとし、血中トラフ濃度に基づき投与量を調節すること。
【7.用法及び用量に関連する注意】(追記)
【新様式】
0.5mg刻みの投与量を決定すること。(錠剤)
カプセル剤のみを用い、0.5mg刻みの投与量を決定すること。(カプセル剤)
【7.用法及び用量に関連する注意】(追記)
【新様式】
投与開始時は原則としてステロイド剤を併用すること。また、症状が安定した後にはステロイド剤の漸減を考慮すること。
【8.重要な基本的注意】(追記)
【新様式】
〈多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎〉
本剤によりニューモシスティス肺炎発現のおそれがあるので、適切な予防措置を考慮すること。
【9.7小児等】(一部改訂)
【新様式】
特に2歳未満の乳幼児例において、リンパ腫等の悪性腫瘍の発現の可能性が高い。骨髄移植、腎移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植、重症筋無力症、関節リウマチ、ループス腎炎、潰瘍性大腸炎及び多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎では小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
類似した薬効の薬
医師の処方により使用する医薬品。
特定薬剤管理指導加算等の算定対象となる薬剤。